松田恒久氏とオリジナルグライダーを飛ばそう会 2004.10.24


2004.10.24 上里模型グライダー飛行場に於いて行われた「松田恒久氏と
オリジナルグライダーを飛ばそう会」に参加してきました。 素晴らしいオリジナ
ル機やサボイヤS−21、メーヴェなどの製作で知られる松田先生と飛ばせると
あって、普段は競技機がメインのこの飛行場、ちょっと変わった機体のラインナップ
となりました。 快晴、穏やかな風に恵まれ、一日楽しく目から鱗を落としてきました。


松田先生はそれこそ沢山の機体を会場に持ち込まれました。 オリジナル機
、モーターグライダー、小型スケールグライダー。 それぞれが右端に写って
いる様な専用の段ボール製コンテナに梱包されていました。 手前の黄色い
胴体は本日の目玉である「ひよどり天狗」という羽ばたき飛行機です。

まずは「PYTHAGORA」というモーターグライダーのフライトです。


この機体はリトラクタブル式のプロペラを装備しています。 水色の支柱が畳
まれて、シャフトとペラが胴体内に格納されます。


綺麗な曲線の胴体はFRPでは無く、バルサブロックから削り出された物です。
松田先生の機体はこの工法が多く用いられている様でした。
この機体の凄いのは、ペラの出し入れは確実にモーターが止まってから行
われる様なディレイ装置が組み込まれている事です。 フルフライングのVテ
ールのリンケージは、なんと「竹籤」でした。


木村も操縦させてもらいましたが一段上反角のラダー機とは思えないほど素
直に舵が入り、センタリングも楽に行えました。


この機体はオリジナルデザインなのでしょうか。 トラス組に着色された生地に
オラライトの白を貼って羽布貼りのイメージを出している機体です。


ショックコードにより発航されます。


後退角付いた主翼の構造が光に透けて、大変美しい機体です。

この機体はどうやら「Slingsby Type4 Falcon 3」をアレンジした機体のようです。
オリジナルは横並びの複座だそうで、それを縦並びにアレンジしています。
(情報提供 melox-abeさん ありがとうございます。 )

本日の目玉の一つでもある「フライングマンタ」が岩田会長の手により手投げ
発航されました。 480クラスダイレクトの双発で、独特の共鳴音を響かせて
ゆったりと上昇していきます。


大きさの割に大変軽量に作られたこの機体、電動ファンフライ機のようにギリ
ギリの部材を巧みに組み合わせてこの形を作り出しています。
形だけでなく飛行性能も一級で、センタリングも決まっていました。





1/10スケールの「ハビヒト」です。 本来スロープで飛ばす機体らしいです
が、本日はショックコートにての発行です。 この機体達、サイズは小振りなが
ら、スケール感は抜群で、細かい所まできっちり作り込まれています。


同じく1/10スケールの「クラニッヒ」。
こちらも凄い作り込みです。 ビトー管が電源スイッチになっていたりします。
電源にはCR2が使われていました。 なんか嬉しいですね。

天田、宮川両シェフによる豚汁の炊き出しです。 天田さんのご苦労により
おいしい豚汁がふるまわれました。


モチも入ってます。


お昼ご飯を食べながら、松田先生に苦労話や裏話などを話して頂きました。
スケールグライダーの資料集めや製作秘話にはただただ頭が下がるばかり
でした。

いよいよメインイベントの「ひよどり天狗」のフライトです。
片側3分割になった主翼は空力中心あたりに配置された軸を中心に自由に
動き、この主翼を羽ばたかせる事により推力を得ようと言う物です。

曳航により離陸させ、滑空に入ってから羽ばたかせると言う段取りです。
当初、ショックコードで...と言う訳でしたが、ショックコードでは万が一の時、
停止させられない...と言う理由でウインチで曳航する事になりました。


主翼が思いっきりしなっちゃってます...。 心棒に使っているカーボンロッド
が思いの外弱い様です。 (撮影 信太さん)


....ウインチのテンションに主翼の可動機構が負けてしまったようです...
天狗くん、大けがとなってしまいました。

480クラスギヤダウン双発の大型モーターグライダーです。


折りペラはバネによって停止後、強制的に折り畳まれる様になっています。
エルロンは完成当初、装備されて居なかったのだそうですが、ロール方向の
挙動がダルだったので後から追加したのだそうです。


木村も操縦させていただきました。 上昇こそゆっくりした物ですが、きっちり
サーマルに乗り、かなり高い所まで上がりました。 (撮影 信太さん)

参加者も負けてはいられません。
浅野さんのDG800です。。 ムービーカメラを積んで空撮に出発です。
宮川さんの手を離れた機体は、ブラシレス+10セルのパワーであっという間に
高空へ上がっていきました。


木村もミニ.バードやGypsy、Xantipaなどを飛ばしました。
コンディションがとても良く、信太さんの無尾翼バンジー機が降りてこないほ
どでした。 木村のミニバードも24分のロングフライトをしてくれました。


松田先生、ありがとうございました。

一通り片付けた後に、木村はTinTinを引っ張り出してランチ、松田先生に見て
頂きました。 最後のハンドキャッチに拍手まで頂き、恐縮の木村でした。


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