2025年 令和7年度F3J日本選手権 2025.06.07〜08

 
2025.06.07〜08 上里模型グライダー場に於いて、2025年度のF3J日本選手権が開催されました。 同週間、
梅雨の走りで雨降りの日が続いたので、天候か心配されましたが、一日目は晴れ時々曇りで30℃に届くような気候、
二日目は曇りながら気温は27℃、雨の気配も強風の気配も無く、コンディションとしては上々です。

関西から東北まで、23名の選手がエントリーしています。 F3JもF3B同様、チーム戦となるので、チームメンバーが
少ないと役割分担が増えて競技が大変になりますが、ここ数年で手曳き曳航からウインチ使用が可能となり、また、
同時発航が随時発航に変更になったことで広大な競技フィールドが不要になるなど、運営が楽な方向に傾いています。

更に、今年から曳航索の長さが従来の150メートルから130メートルに変更となっています。



日中は東風(画像の右手)からの風が多い上里で、通常は水色の位置にウインチを展開します。 F3Jでも同様でした
が、2025年度大会では、曳航索が短くなったために、風に正対出来るピンクの網掛けの位置にウインチレーンを設置
することになりました。






 
開会式の様子です。 受付やウインチ検定などは、前日の金曜日に済ませてあるので、開会式からのF3J大会の
スタートです。 競技委員長の宮川さんからの挨拶、フィールドやローカルルールの説明がありました。
また、今年もニキータ君が参戦してくれます。 ウクライナ人の彼は、バツグンの操縦テクニックとサーマルセンスが
あります。 やんちゃな分を差し引いても、十二分に学べる所のある選手です。



大会を支えて下さった運営役員の皆さんです。 少数精鋭で頑張ってくれました。










 
一日目の競技スタートです。 一ラウンド目の2グループ辺りまでは弱い西風で背風でしたが、その後は東風が入り、
曳航もしっかりとテンションが掛かります。 目測ですが、150メートル以上は上がっているようです。







朝からしっかりとリフトがあり、殆どの選手が飛び切りとなりました。 F3Jでは、10分の作業時間内でのフライトタイム
と定点着陸を競いますが、随時発航のために、競技の作業時間と選手の作業時間の二通りが存在します。

競技が開始されると12分のダウンタイマーがカウントダウンされ、そこから選手は随時に発航していきますが、タイマー
が10分を切ってしまうと、それだけ選手の作業時間も減ってしまうので、実質2分の間に全選手が発航することになり
ます。
一方、フライトタイムは曳航索から機体が離れてから、地面に接地するまでなので、作業時間から曳航時間を引いた
数字になるので、曳航時間は短いに越した事はありません。 今大会では曳航時間は概ね4〜6秒でした。











同時発航ではないので、三々五々着陸してきます。 ただ、殆どの選手が10分のフライトをしているので、作業時間
一杯、定点に1センチでも近くと神経を尖らせています。

大会一日目は午前に2ラウンド、午後に3ラウンドの5ラウンドを実施しました。


 
チーム内で交代で行うリトリブ担当です。 ウインチは1チーム、2台と決められているので、2度目のリランチには
一回は索が回収されている必要があるので、チームの機体の動向を良く観察する必要もあります。
日差しもきついので、日笠も登場です。



いつもの駐車エリアから見た風景です。 いつもなら、この右手にウインチがあるのですが、今回は奥に見えている
のがウインチです。


 二日目
 






二日目は朝8時から第6ラウンドから競技スタートです。 6ラウンドは朝の早い時間なのもあって、西風の背風
スタートです。 流石に10分を飛びきる選手は半数程度です。 4グループの背風の洗礼を喰らい、木村もダブル脱索
をしてしまいました。

6ラウンド目から、一番悪い成績がカットされます。



トンビもグライダーに釣られて寄ってきます。 上里のトンビは、タマにグライダーに頼って来ることがあります。







第7ラウンドからはリフトも出て来て、10分飛びきる選手が増えて来ます。 ただ、空全体にくもが広がり、日照は殆ど
感じられないので、ハッキリとしたサーマルは感じられません。  小さなウェーブの切れ端やうっすらとしたリフト頼りの
フライトが続きます。



8ラウンドの予選を消化し、上位6名による決勝が行われました。 決勝進出を果たした選手達です。
予選順に左から櫻井選手、岩楯選手、川村選手、天田選手、吉田選手、関根選手です。
予選10位までの点差は僅かで、170点の中に10人の選手がいる白熱ぶりでした。

決勝は15分MAXの3ラウンドで、午後から開始されました。 6名の選手にサポートが付くため、選手ほぼ全員が動員
された為、写真が撮れていません。

決勝はさらに条件が悪くなります。 2ラウンド目が一番条件が良く、それでも最高が13分、他のラウンドはかろうじて
10分のフライトです。 サーマル旋回は殆ど出来ず、じっとガマンの時間が続きました。


 




閉会式の様子です。 陪審員の加納さんから、大会の成立が宣言されます。



入賞選手に贈られるメダルです。 金メダルは特別ですね。



表彰式の様子です。 一番のお立ち台に立ったのは、四冠に輝く櫻井尚人選手。 8ラウンド中7ラウンドで1000点を
獲得しています。







入賞の皆さんです。
選手権者 櫻井尚人選手 PIKE PERFECTION
第二位   吉田選手   PIKE DYNAMIC
第三位   川村選手   PRESTIGE


皆さん、おめでとうございます。







加納さんのHPからお借りした、今大会の木村です。 最後の最後でミスって決勝進出を逃しました。
背風で脱索してリランチをしたラウンド以外、渋い条件下でも概ね良いタイムだったのでヨシとしましょう。