フリーフライト(FF)板倉大会の練習風景

 2002.04.06群馬県の板倉で行われたフリーフライト国際級板倉大会の
練習フライトを見に行ってきました。 フリーフライトと言うと、紙飛行機やライトプレーン
程度の物を想像される方が多いかと思いますが、これは国際級の機体で、
大きさも、精度も強度も半端ではありません。 モンスターです。



F1Bクラスの機体です。
ゴム動力により上昇し、ゴムが伸びきるとプロペラを畳んで滑空します。
ここに集まった大抵の機体が、ゼンマイを使ったタイマーを装備しています。
これにより、上昇から滑空へ移る時の姿勢制御、回収用のデサマライザー
の制御などを行います。
当然、これらのセットは手を放れる前に行います。 経験と計算、勘が光るところです。

ビーコンなんてのも装備してました。


全体重をかけてゴムを巻きます。
巻く回数はレギュレーションで決められていますので、巻いている時に声などをかけては
いけませんよ。 回数が解らなくなってしまいます。

F1Cの発航です。
こちらは15クラスのグローエンジンを搭載しているスパン2500o前後の機体です。
15クラスとは言え、6*3程度のカーボン製折りペラを28000rpmで回し、5秒のエンジン
ランで、おおよそ150メートル(木村の目測)まで機体を上昇させます。
エンジンにはサイレンサーが付いていませんので、電動やグライダーに慣れた木村には
辛い物がありますが、それも5秒だけ。 直ぐに静寂が訪れます。

この機体の主翼構造、ハイライトシリーズに酷似しています。

発航風景です。
この後、もの凄い勢いで空へ駆け上がっていきます。ラジコンで言うとF5B機位の迫力です。

これだけ集まるだけで壮観です。

自作?のスターターボックスです。
これは優れものですよ。 小物とバッテリーが収まっていて、フットスイッチでモータを起動出来
ます。 このままの状態でスターターコーンに機体側を押しつけてエンジンを始動します。

水平尾翼が跳ね上がっているのが判りますか? デサマライザー動作中です。
この状態で機体は水平姿勢のままスーッと降下してきます。 これが動作しないととんでも
ない事になります。 スパン2500o程度のノーコンのグライダーを想像して下さい。

こちらはF1A機、グライダーです。
50メートルの曳航索で選手自ら曳航して上昇させます。 ここでラジコンと違うのは、
上昇しても機体は直ぐに索から離脱しません。 索に繋がったままサークリングをして
条件の良いサーマルが訪れるのを待ちます。 サーマルが来ると、更にテンションをかけて
ズーム上昇、滑空に入ります。
あと、決定的に違うのは、選手自ら機体を曳航するところです。
ラジコンのF3J(手引き曳航グライダー)にしても選手は操縦に専念していますからね。
でも、ハンドランチグライダーはこの感覚に近いかもしれませんね。

このクラスのレギュレーションは尾翼を含めた総面積が34dm2、最低重量が410g
と言う物です。 今日見た機体はスパン2000o程度の物でした。
翼面荷重は12〜13と言った所で、ハンドランチグライダーよりは重く、同クラスのサーマル
グライダーよりは軽いと言った感じです。
かなりキャンバーの深い翼型でしたが、ハイアスペクトと相まって滑空自体は遅い物では
ありませんでした。

索に繋がったままサークリング出来るのには、可動式のフックに連動したラダーに秘密?が
あります。 テンションが掛かるとニュートラル、緩めるとラダーが効く様になっていす。
ですから曳航はさながら凧揚げの様です。

ハイテク満載の機体です。
ポッドはカーボン製でがちがちに固められています。 ブームはジュラルミンとカーボンの
複合で、このサイズでも12グラムしかないそうです。 主翼も同様、カーボンのリブキャップ
を装備したDボックス構造ですが、私がねじっても(もちろん許可をもらってですよ)びくとも
しないほどの強度です。 

ちなみに、自作機だそうです....

この機体のタイマーはゼンマイではなく、デジタル式の物が使われています。
索からの離脱をトリガーに自動コントロールが始まります。 舵の駆動はフタバのサーボが
使われ、50mAhもしくは110mAh5セルでサーボを速動させます。


この様な本格的フリーフライトは初めての木村でしたが、集まった皆さんに色々と教えていただき、
あまりのすごさに鳥肌が立つほどでした。 皆さん、練習中にも拘わらずありがとうございました。

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