Micro X−ray 尾翼の交換


せっかくの主翼と軽量な機体重量を更に活かすべく、尾翼の変更をしてみました。

キット付属の尾翼で素組をした場合、水平尾翼容積は0.22、垂直尾翼容積は
0.28とかなりミニマムな数値です。 当然機体の挙動はピーキーな物になって
いて、垂直尾翼容積の不足はランチに悪影響を与える程のものでした。

改修をして垂直尾翼の容積を0.30に増やして、なんとかSALでランチが出来る
ようになりましたが、不満が残る所でした。

せっかくの性能が勿体ないので、きむらクラフト的にベストなサイズの水平尾翼と
垂直尾翼を作って更なる飛行性能の向上を図って見ることにしました。

尾翼達はフカフカ2ミリバルサに20g/m2のマイクログラスを直貼りした物を用意
しました。 形状はノーマルの物をスキャンして拡大したものです。

これにより水平尾翼容積は0.40、垂直尾翼容積は0.42となり、数値的に通常
のラダーSAL機と同等になります。

重量は水平尾翼、垂直尾翼合わせて5gで、ノーマルの物と同じで出来ました。


尾翼には、カーボンシートを幅4ミリにカットした物を補強として入れています。
バルサの上にただ貼り付けただけではシートの厚み分の段差が出来てしまいます
し、ガラスクロスが浮いてしまうことも考えられます。



そこで、画像のローラーを使って、カーボンシートをバルサに埋め込んでみました。
このローラーはローラー部分がナイロン製で堅く、今ひとつ使い勝手が良くなかっ
たのでお蔵入りになっていたのですが、新たな使い道が出来ました。

ヒンジは使用せず、片側のスキンを使ったスキンヒンジとしています。
0.5ミリFRP板から切り出したホーンを接着して尾翼としては完成です。

水平尾翼は瞬間接着剤で台座に接着したのち、1ミリカーボンロッドを突き刺して
抜け止めとしています。

この抜け止めはちょっとした物ですが、かなり効き目があります。

飛ばしてみると、ピッチング方向の制御がとても穏やかになり、普通のHLGと同じ
様に飛ばせる物になり、ランチ時のラダーオフセットも不要になりました。

普通になったおかげで安心してフルランチも出来るようになり、獲得高度もさる
ことながら、飛ばして楽しい機体に仕上がりました。


[戻る]