3.主翼の製作 2


今回用意していただいた「耳ペグ」と呼ばれるペグです。 カーボンの一体物で、指掛け部分が湾曲した形状をしています。


かなり大柄な作りでしたので、指に合わせて整形をしています。  上の画像と比べてみて下さい。
コレも借りの形状で、更に投げながら調整していくことになります。
 

ペグの位置は、ペグに掛けた指の腹が翼端から18ミリになるようにしますが、ペグ本体が湾曲していますので、開ける
穴は翼端から23ミリ、後縁から26ミリにいたしました。


リューターと棒ヤスリを駆使して加工した穴を裏面から見ています。 ペグの形の他に、補強の為に入るカーボンロッド
とペグとの接合部分にしっかりと樹脂が回るように穴を一部、広く加工しています。

 
この様に1.5ミリのカーボンロッドが入ります。 

カーボンロッドの入る穴を加工します。 きつく開けると主翼がロッドに押されて膨らんでしまいますので、少し大
きめに開けて樹脂を充填することでガタを押さえます。

カーボンロッドは主翼に入れられたカーボンの補強に固定される方向に開け進みます。 このカーボンの補強に負荷を
分担して貰う為にも慎重に掘り進めます。

 
穴にはエポキシ樹脂(5052)を充填します。 瞬間接着剤のノズルとノイズレスチューブを組み合わせた物を使いました。

Voodooの一号機では、主翼形成時の樹脂量の関係か、クロスの目の間から樹脂がしみ出して来ましたが、今回の主翼
はしみ出す事はありませんでした。

もし、しみ出てきたら、一度表面を綺麗に拭き取って、セロテープを貼っておけば大丈夫です。


充填するエポキシ樹脂(5052)にはカーボンパウダーを混ぜて補強とします。 カーボンパウダーはサノファクトリーで
購入したものです。

毛玉状になっていますので、乳鉢ですり潰してパウダーにします。


裏面から充填します。 ペグは樹脂硬化中にずれてしまわないようにスチロール用の瞬間接着剤で借り止めをして、
マスキングテープで表面の表面とペグの隙間を塞いでから作業に入ります。

翼端から指したカーボンロッドの入り口にも樹脂を盛っておきます。


下面が硬化したら、上面も同様に樹脂を盛ります。


24時間後、硬化終了後にマスキングテープを全て剥がした状態です。

 
翼端に出っ張ったカーボンロッドを翼端に合わせて綺麗に整形して出来上がりです。


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