簡易バキュームバギング工法


あこがれのバキュームバッグ工法にチャレンジしてみました。簡易
で、しかもなんちゃって工法ですが、できあがった品物は立派に
グラス直貼りの物になっています。 とりあえずは小物から...



この工法を可能としたのがこれ。 フードセーバーです。 本来は
食品をパッキングするための機械です。 筒状のバッグをシール
する機能と、吸引とシールを同時に行う機能があります。 定価は
20000円以上するのですが、実売価格は9000円台でお手頃で
す。 台所でも使えると言う口実も使えます。
中島さんのHPで紹介されていたもので、速攻で飛びつきました。

使うパーツを並べてみました。 (画像は垂直尾翼の物です。)
19g/m2のマイクログラスに花屋フイルム、2ミリバルサの尾翼
です。 バルサの尾翼はカーボン補強がしてあります。 また、動
翼の後縁は透けるほど削り込んでいます。 

まず、花屋フイルムの上にマイクログラスを置き、その上にエポキ
シ樹脂(5052を使いました)を垂らしてカード等で均一に伸ばしま
す。 グラスの目が毛羽立つ程度まで伸ばします。
その上で、テッシュなどでエポキシ面を押さえて更に余分な樹脂を
取り除きます。 この樹脂量が完成重量に大きく影響します。

私が使っている花屋フイルムには裏表があります。 裏の方には
「コロナ処理」という加工がしてあって、エポキシや瞬間接着剤が
効くようになっていて、表側は接着されません。 必要なのは接着
されない面ですので、表裏を間違わないように注意します。 画像
では緑色のサインペンで「お」と書いて区別しています。


補強の必要な所はあらかじめマイクログラスを貼っておきます。
SAL機の垂直尾翼ですので、ブームに取り付ける中央部と地面
に擦れる部分、欠けやすい動翼の端などに補強を入れています。 

バルサの両面に用意しておいたグラスを貼り付け、カード等でしご
いて空気を追い出し密着させます。
更に表面の平滑を望むのでしたら、0.2ミリのPP板やプラ板でサ
ンドイッチします。 その場合、縁を前縁部分から5ミリ程度後退さ
せてください。 そうしないと前縁部分が密着しません。
その上からクッキングタオルでくるんでバッグに入れます。


PP板を使用しない場合は、クッキングタオルを2重にします。 
クッキングタオルはバッグのしわ等の転写防止と染み出した余分
な樹脂を吸着します。

いよいよバギングです。
画像のように、台を作って吸引口と品物の高さを合わせます。
高さに差があるとバッグにしわが寄りやすくなります。 品物の上に
雑誌を1〜2冊重し替わり載せてバキュームのスタートです。


吸引が終わったバッグはこんな感じになっています。 この状態で
樹脂の硬化を待ちます。 我が家ではテレビの上が硬化ブースと
なっています。

できあがった垂直尾翼です。 まだまだ樹脂の絞りが足りません
でした。 もう1〜2グラムは軽くなるはずです。

更に失敗....

PPシートを使用せず、クッキングタオルも1枚でやったら....
バッグのエンボス加工の模様がしっかり転写されてしまっていま
した。 ジェネレーター効果とか出ないかな....


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