古い自転車の整備 2
きむらクラフト所有のMTB、1990年製造のBianchiのOSPREYです。 Bianchiのイメージカラーであるチェレステグリーンが綺麗です。 ただ、何しろ20年を超えた自転車で、ギヤなどのコンポーネントは今は無き SUNTOURです。 20年の間に規格なども色々変わって整備も やりにくくなってきました。 |
元々はこんな自転車でした。 サドル、ステム(ハンドルバーを固定している部分)、シートポスト(サドルを支える部分) ペダル、フロントホーク、ブレーキなどを交換していて、原形を留めていません。 |
チェーンリングの交換作業 |
スチール製のリアのスプロケットがあれだけ摩耗しているのです、アルミ製のフロントスプロケット(チェーンリング)は 更に摩耗が進んでいました。 この際なのでこちらも交換しちゃいます。 まずは古いチェーンリングを取り外します。 前側はヘックスボルト、裏側は大きなマイナス溝の付いたインナーボルト で固定してあるのが一般的なのですが、この車両は裏側のボルトは六角頭の付いた物でした。 通常は「チェーンリングナットレンチ」なる物が必要なのですが、コレは普通のスパナで事が足ります。 ついでに綺麗にお掃除しておきました。 新しいチェーンリングはSTORONGLIGHTの46T、切削物です。 チェーンリングは歯数とPCD(取り付け穴の間隔)がありますので、サイズのあった物を買う必要があります。 ちなみに、この自転車は元々は48TのPCD110ミリの物が付いていましたが、今時MTBで48Tのアウターリング はほぼありませんので、46Tの物となりました。 最近は重いペダルをこぐより、軽いペダルで足の回転数を上げる方が効率が良いらしく、小さな歯数のギヤばかり です。 後は締め付けるだけですが、せっかくなのでチェーンリングボルトもジュラルミン製の物に替えてみました。 ボルトはBBBの物とKCNCの物を用意しました。 BBBの物は裏側のインナーボルトもヘックスレンチで締められる のが売りです。 ただ、見た目がKCNCの方が派手なので、前側にKCNC、裏側にBBBを使い、余ったBBBの表ボルトはインナー リングの取り付けに使用しました。 アウターリングの歯数が48T→46Tと変更したので、当然ギヤの外径が変わります。 それに合わせてフロント ディレーラーの位置も変更しないといけません。 黒い筋が今までフロントディレーラーのクランプがあった位置です。 8ミリほど下に下げて、調整し直しました。 |
ハブのメンテナンス |
ここまでやったらハブもメンテナンスしてあげましょう。 ハブを分解して中のボールを洗い、グリスを詰め直す訳ですが、分解するにも専用工具が必要になります。 左側のスパナがそうですが、「ハブスパナ」という薄手のスパナです。 専用工具ですが、簡単な作りなので、1000円以内で買うことができます。 スパナを2本使って、ハブを締めているナットを緩めます。 緩むと中のボールがこぼれ落ちますので、ゆっくり、 そうっと外します。 外した玉押しです。 グリスは切れていませんでしたが、かなりコテコテに汚れていました。 パーツクリーナーで綺麗にしてみました。 傷ってほどでは無いですが、筋状の模様になっていました。 20年の使用歴がありますので仕方ないと思います。 茶色くなった古いグリスをパーツクリーナーなどで綺麗に拭き取ります。 本当はゴムのブーツも取り外したかった のですが、固着していて取れなかったので綿棒も使ってぬぐいました。 ボールもカップに入れてパーツクリーナーで洗浄しました。 シマノのリアハブならば左に写っている大きめなボールが右、左、それぞれ9個ずつ入っているのが一般的なのですが、 サンツアーなこのハブは左側は大きなボール、右側は小さなボールでそれぞれ10個ずつ入っていました。 フリー側も綺麗にしました。 グリスは専用のグリスを使います。 グリスをたっぷり詰め込んで、そこにボールを並べて、ボールを落とさない様にそうっと元に戻します。 後は元通りに締め直すだけですが、ダブルナットになりますので玉押しはかなり強めに締めて置いたほうが後にロック ナットを締めて時に丁度良くなるみたいです。 |
サドル交換 |
ここまでやったらトコトンいきます。 サドルはセライタリアのSLR<オークションで新品、傷有りで安かった物です。 今まで使っていたのサドルはベッタのチタニウムSLと言うチタンフレームの軽量サドル物だったのですが、端がすり切れ てしまって、悲しい事になっています。 セライタリアは座り心地の良さが評判のサドルです。 ベッタに比べればかなりふっくらした感じがします。 交換はボルト一本で出来ますが、角度や前後位置を何回か調整して自分にあった位置に持って行きます。 |