通勤自転車の整備 コラムカットとステム交換 2015.06.16


現状です。 通勤に使っているAbiosSB8です。 ベルトドライブに内装8速、泥よけも備えています。 サドルや
シートポスト、ステムなどを交換してポジション合わせをしています。



現状のステムは可変式の突き出し125ミリの物。 コラムスペーサーは購入時から付いている30ミリがそのまま
付いています。 ステムを前下がりにして丁度良いポジションになっていますが、ちょっと不格好ですね。

スペーサー抜いてステムを真っ直ぐに出来そうです。 ついでに重い可変式ステムを軽い固定式ステムに交換
してあげましょう。



購入したステム。 コラム径、ハンドル径、突き出し量、角度を選びます。 コラム径は通常1−1/8インチで
ほぼ決まっていますが、ハンドルバー径が25.4ミリと31.8ミリとあるので購入時には時には使っているハンドル
バーのクランプ部分の径を調べる必要があります。

角度はお好みで。 ちなみに、これは6°、ひっくり返せば84°と両面使いの出来るタイプです。

写真左上のリングはコラムスペーサーでステムの高さ調節に使います。


 

交換作業です。 ハンドルクランプを緩めてハンドルバーを外します。



ヘッドボルトを外してヘッドキャップを取り、ステムの取り付けボルトを緩めてステムをコラムから抜き取ります。

外したステムとコラムスペーサーです。



新しいステムと比較です。 新しい物は突き出し量が120ミリ。 5ミリ短くなりますが角度を付けた部分が無くなる
のでほぼ同じかな。


 

これがコラムです。 ステムはこの部分に被せられます。

スペーサーを使わず取り付けますので(スペーサーを付けずに一気に切る、漢切りと言うそうです)、コラムの突き出しを
ステムに合わせてあげる必要があります。

ヘッドキャップで締める為にコラムの突き出し量をステムの高さ−3ミリでカットすることになります。



このまま切ってしまうと、コラムに内装されている「スターファングルナット」の下を切る事になり、スターファングルナットごと
切り取ってしまうことになりますのでカット位置に合わせてスターファングルナットを落とし込みます。




やり方は大まかに二通り。 正攻法はフロントフォークの股の部分の下から長いボルトで引っ張る工法。 こちらが
一般的ではありますが、フロントタイヤを外す必要があります。 クイックレリーズが装備されていない車種では
大変です。

今回は自作のツールで叩き込む事にしました。 M6の長ボルトにダブルナットを掛けたツールを作り、このツールを
スターファングルナットにねじ込んだ上でハンマーでコツコツ叩きます。



ツールをセットした状態です。

マスキングテープで位置をマーキングします。 マスキングテープの下側が現在の位置、テープの幅をカットする幅に
合わせましたので、テープの上の線まで叩けば良いわけです。



ここまで入ればOKです。



ツールを抜きました。 スターファングルナットが押し込まれています。


 

カットラインに合わせてパイプカッターで切ります。 切った後の返りやバリは、ヤスリで削って綺麗にしてあげないとステム
が入りません。


 

ステムを取り付けには手順があります。

1.コラムにグリスを薄く塗りステムをコラムに差し込んで、ステムの取り付けボルトを軽く(手でスルスル動かない程度)
  締め付けます。

2.ヘッドキャップを取り付けて、ヘッドボルトを締め込みます。 この時の力加減が重要です。
  締めすぎるとハンドルを動かしたときにゴリゴリしたり渋くなったりします。 締めが足りないとガタが出たり、ガタが
  目視で判らなくても、ブレーキを掛けたときに振動がハンドルに伝わって来ます。
  
  ちょっと渋くなったかな? 程度が締め頃です。

3.ステムの取り付けボルトを規定トルクで締め付けます。 6〜8Nmの指定があります。 素材がアルミですので
  締めればどんどん締まってしまいますが、素材が延びているだけで締まっていません。

  トルクレンチは自転車いじりには必須アイテムです。



ハンドルバーの取り付けです。 こちらは4〜6Nmの指定があります。 4本のボルトを均等に締めていきます。


 



かなりすっきりしましたね。 角度の都合で交換前より5ミリ程下がっていますが、5ミリ手前になったので乗車感の差は
体感出来ません。

可変ステム特有の微妙なガタ付きが無くなって、ハンドルまわりが軽くなった感じが体感できます。


 


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