Futaba 12FGで大きなグライダーを飛ばす
FF9superの上級機種となる12FGを導入する事となりました。 この機種は、FF9 とT12Zの中間となる送信機です。 基本的な事を始め、「何でも」設定変更が出来る 送信機となっていますので、FF9Superとは設定の方法がかなり違っています。 F3J機のShadowの設定を例に取り紹介いたします。 ちなみに、FF9シリーズとのメモリーカードの互換性はありません。 |
モードの追加 12FGは主にF3J機用として使用していますが、先代のFF9と操作感が一緒になるように調整してあります。 てずが、ハンドランチに8FGを導入して、ミドルクラスの送信機の扱いにも慣れてきたので、モードを一つ 追加することにしました。 今まで、離脱とスピードは一つのモード「スピードモード」で対応していましたが、「スピード」と「離脱」を分離 することにしました。 離脱は今までのスピードモードの位置で、右肩のSW−Eで切り替え、調整はT6で行います。 新設のスピードモードは8FGに設定しているのと同じ、左サイドレバーの上1/3で切り替えるものとします。
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先ず電源を入れるとこの画面です。 Graphite2の設定をした画面ですので既に モデル名が入っていますしPCM1024になっていますが、初期値はG3です。 一番下の欄に電波発射の許可を求めるダイアログが出ていますので、ダイヤルを 回して「YES」にカーソルを持ってきてダイヤルを押さ(ENTER)ないと電波は 発射されません。 また、送信機だけでデータを設定するのであれば「NO」を選択 すれば、電池の節約にもなりますね。 |
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MODEL TYPE TYPEをグライダー、主翼のサーボ構成、尾翼の形状を選択します。 Shadowは Vテールですので、画面の様な選択となります。 |
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FREQUENCY 受信機のタイプを選びます。 PCM−G3、PCM1024、PPM(通常のFM)の3タイプが選択出来ます。 ShadowにはFutabaR319DPSと言うPCM1024の受信機が積んであります ので、PCM1024を選択します。 |
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FUNCTION 上級機種ならではの機能です。 どのチャンネルにどの舵を動かすかを任意に設定する事が出来ます。 12FGの 元々の設定は、1CH−エレベーター、2CH−ラダー、3CH−モーター、4CH− エルロン、5CH−エルロン2、6CH−AUX、7CH−フラップ、8CH−フラップ2 となっています。 もちろん、このまま使うのもOKですが、ShadowはFF9で飛ばしていましたので、 受信機のコネクターを差し替えないといけません。 また、差し替えてしまうとFF9 には簡単に戻せなくなりますし、FF9には舵角調整でもう少し頑張ってもらわない といけませんので12FG側の割当をFF9に合わせます。
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SUB−TRIM SUB−TRIMを使ってニュートラル合わせを行います。 FF9では+−120ステッ プですが、12FGでは倍の240ステップです。 単純にFF9の数値を倍にすれば 良いかと思っていましたが...違いました。 フラップは舵角確保の為に、予め大きく振ってあります。 |
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END−POINT 舵角の最大幅を設定します。 ただ、エルロンやフラップはこの後出てくるキャンバーやバタフライの設定でこの 数値を超えて動こうとしますが、12FGでは「LIMIT」で最大の動作量を制限する ことが出来ます。 例えば、「バタフライ」で最大にフラップが下がった状態で「ランチモード」にすると、 バタフライ+ランチモードの舵角になってしまい、リンケージやサーボが破損する 恐れがあります。 そこで、バタフライの動作量を最大値として「LIMIT」に設定すれば、「LIMIT」を 超えて動く事はありません。 |
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COND.SELECT フライトモードを作ります。 最大8個までモードを作ることが出来ますが、F3J機ですので、通常、曳航、スピ ードの3モードを作ります。 初期では1つだけしか登録してありませんが「ADD」で増やし、名前も初期の 「CINDIT1」から「NOMAL」「LAUNCH」「SPEED」変更しておきます。 また、モードを切り替えるスイッチをFF9と同じ左肩のもの(スイッチE)に指定 します。 画面の「SE」の文字がそれです。 |
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AIL DIFF エルロンの動作角を指定ます。 上に60%、下に25%と画面に表示されています。 また、この数値はモードにより 変更いたします。 ちなみに「LAUNCH」モードでは上に60%、下は0%、「SPEED」モードでは 上に60%、下は35%です。 画面右隅のSINGLEの文字が、モード毎の設定が可能なマークです。 ちなみに GROUPとなっていれば、一つのモードで変更すれば他のモードでも同じ数値 が設定されます。 |
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AIL→RUD エルロンからラダーへのミキシングです。 ミキシングをOFFにするスイッチを前面左内側のスイッチを指定しています。 表示がGROUPとなっていますので全モード共通ですが、実際はノーマルとランチ モードが100%、スピードモードが65%となるようにSINGLEにしています。 この裏画面では、左右のバランスやエキスポネンシャルなどの設定ができます。 左右の動作量はこの画面のRATE AとBで設定します。 RATE Aが左になり ます。 細かい事ですが、エレベーターを引いた時にラダーのミキシングを切るセッティングを しています。 FINE TUNINGの欄でCONTROLをJ3(エレベータースティック)として、RATEを −100にセットします。 エレベーターをフルダウンにした状態では点線の動作量となり、少し多め動作量と なってしまいますが、無視します。 エレベーターをフルアップにした状態では、点線のグラフは水平となり、ミキシング量 は0となりますからエルロンスティックを動かしてもラダーは動きません。 |
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CAMBER MIX 色々と自在設定が出来る12FGではありますが、キャンバーのコントロールは 初期設定で全モード左サイドレバーに指定してありまして、ちょっと見固定値のように も受け取れます。 ですが、秋葉原チャンプの川村さんにアドバイスをいただき、簡単に変更できる事が 判りました。 FUNCTIONの画面の3枚目にCAMBERの項目があり、その制御スイッチの項目と 右隣のグループ設定でモード毎にスイッチを振り分ける事が可能になっています。 ノーマルモードでは左サイドレバーでキャンバーコントロールをしますのでスイッチは LSのまま、グループ設定だけG(GROUP)からS(SINGLE)に変更します。 ランチモードでは右サイドレバーでキャンバーコントロール(曳航フラップの加減)します のでスイッチをRSに変更、グループ設定もG(GROUP)からS(SINGLE)に変更します。 ノーマルのモードにはディレイを設定しています。 この数値は設定したモードに 移動するときに有効になる数値です。 ノーマル→ランチ、ノーマル→スピードはディレイ無し。 ランチ→ノーマル、スピード→ノーマルはディレイ有りとしました。 私はモード切替に左肩のスイッチを使いますので、スイッチの振り分けは上の画像の 様になります。 曳航の時にはスイッチ手前のランチモードで発航して、頂点付近で ノーマルモードを通り越して一番奥のスピードモードに、水平飛行に戻ったら一つ戻 ってノーマルモードになります。 12FGではスイッチの振り分けは任意です。 私はFF9からの乗り換えで、スイッチの 割当をそのままにしたかったのでこの"SW−E"を使いますが、F3Bフライヤーの方 は曳航時に左手はエレベーターのコントロールに集中させるために右肩のスイッチを 使用する方が多いと聞きますし。 また、この例では「ランチ、ノーマル、スピード」を一つの3ポジションのスイッチで切り 替えていますが、「スピード、ノーマル、クルーズ」を一つのスイッチで、ランチを別の スイッチに割当てるやり方もあります。 この場合は、ランチモードの優先を最上位にしておき、曳航時にはランチモードとスピ ードモードのスイッチをONにしておき、頂点付近でランチモードをOFFにするとスピード モードに切り替わるようにします。 ノーマルのキャンバーは滞空時のフラップ操作になります。 カーブをポイント (グラフ上の黒点)で調整して、サイドレバーの一番上が「0」になるように変更 しています。 ランチのキャンバーは「曳航モード」の設定です。 サイドレバーの一番上が通常 での最大値で、レバーを下げるほど減っていく様に調整しています。 ランチモードとスピードモードでは、エレベーターのプリセットが入るようになって います。 |
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BUTTERFLY バタフライの設定です。 この画面ではフラップの下げ角、エルロンの跳ね上げ量を設定します。 画像はありませんが、オフセットを15%としてあります。 通常制御はスロットル スティックを使いますが、上1/4はスティックを動かしても反応しないと言う事 です。 バタフライが動作した時のエレベーターの動作量です。 画面はRATE1(効き始め)の数値が−10になっていますが、実際は+20です。 上級機種の14MZ,12Zと共通ですが12FGもエレベーター補正は初期のままではフラップと エルロンのオフセット設定とはリンクしない仕様です。(メーカー確認済み) ですからなにも設定しないと、フラップとエルロンは1/4程スティックを下げたところから動き 始めますが、エレベーターはちょっとでもスティックを動かすと動き始めてしまいますので注意 が必要です。 私はポイントカーブを調整して、15%のオフセットに合うようにしています。 設定次第でフラップ、エルロンとエレベーターの動作タイミングを任意に変えることが出来る 仕様でもあります。 |
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V−TAIL Vテールの動作量をエレベータ、ラダーのそれぞれで設定します。 |
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チェック 全部の設定が終わったら、サーボモニターで動きのチェックをしましょう。 変な動きをしていれば一発で判ります。 12FGはデータをSDカードに記録出来ます。 また、中を見ることは出来ませんが、 データをパソコンに取り込んで「保存」する事もできます。 FutabaのHPから専用ソフトをダウンロードしなければなりませなが、データ 管理が出来ます。 |
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なんでも出来る12FGですが、その割に説明書のたぐいはかなりシンプルです。 FF9から乗り換えの木村にはどの機能を割り当てたら良いのかを考えるのに 随分と時間を費やしました。 FF9Superとの機能の対比とか、設定例...例えばHLGはこう、F3B,Jはこう モーターグライダーはこう...があったら判りやすいでしょうね。 まだ、もう少し違うやり方もあるんじゃないかとも思える設定方法です。 もっと良いやり方、これじゃダメといったご意見、お待ちしております。 |