ランチペグのお話

色々なペグの形状が現在使われています。 それぞれ長所、短所がありますが、ぶっちゃけ、一番は慣れと
相性なんだと思います。

きむらクラフトでは、スカイウォークにペグを付けてサイドアームをして以来、カーボンパイプのランチペグを
愛用してきました。 サイズも色々と試しましたが、6.5ミリのカーボンパイプが一番指にしっくりと来ていま
した。

初期の市販SAL機、Encreに付属していた8ミリは太すぎて力の加減が判りにくく、ICE−FIREに付属して
きた5ミリではフルランチをすると関節に食い込んで痛くなりました。

その後、幅広の板ペグを試した時期もありましたが、太いカーボンパイプペグの感覚を更に鈍くした印象を
持ったために、板ペグへ移行せず、棒ペグを愛用してきた経緯です。




棒ペグと幅の狭い板ペグは基本的に同じ様な特性を示します。 機体は指先の動きにあまり影響を受けず、
指先を使った最終加速などのワザは使えません。 また、力が指の関節付近に集中して掛かるので、投げ
続けると指が痛くなる事があります。

その半面、外乱で機体姿勢が乱れても、ペグが比較的自由に指と接していますので吸収してくれます。


幅広の板ペグは機体の動きをペグである程度コントロールする事が出来ます。
指先の一ひねりで最終加速を加えるなどのワザが出来ますし、負荷が分散しますので指が痛くなりません。

その半面、外乱などの予期せぬ機体の動きはペグではなく、指もしくは手で吸収しなければペグ回りや
主翼を壊してしまうこともあります。
また、投げる力に加減が必要な場合、感覚が掴みにくい事もあります。


カーボンパイプの棒ペグです。  取り付けに際しては中のコアを掘り出して、マイクロバルーンエポキシなど
を充填してペグ周辺を補強します。

主翼の構造が丈夫な機体、翼端にある程度厚みのある機体でないと、しっかりと取り付け出来ない事があ
ります



幅広の板ペグです。 感触が掴みきれず、一度断念したペグです。





幅の狭い板ペグです。 棒ペグと同じ様な感覚で使えます。

上の画像はMajo−VooDooの物で、指の形に合うような立体形状、下の画像は上面と下面のペグ位置
を変えています。




このペグはStobelに付属された来た物です。 カーボンロービングを型に入れて樹脂で固めて作られて
いるようです。 指の掛かる部分が絞られた形状をしています。
そのままでは大きすぎましたので、画像の物は全長を42ミリに詰め、角を落として整形した物です。

ちなみに、見えている方が指の掛かる方で、胴体側を向きます。


Stobelのペグの感触が良かったので、折れたF3J機のカーボン製のカンザシから削りだしてみました。


指の部分を凹ませ、反対側削り上げています。


手触りが滑らかで、その上汗でも滑りにくいペグが出来上がりました。

このペグはStobelとMajo−EXにカーボンパイプペグの変わりとして取り付けられています。



棒ペグを取り付ける場合、ペグ回りはマイクロバルーンエポキシを充填してあります。 この部分の容積が
大きく取れる主翼はしっかりと取り付ける事が出来ます。

対して板ペグの工法では、カーボンロッド等を翼端にペグを貫通させて埋めこみますので、力が分散出来、
ペグ周辺だけに力が掛かりません。 


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