ダイオードドロッパー 2013.12.29



Lipo2セルの電圧を落として、ハイボルテージ仕様以外のサーボに対応させる為の物です。 FETレギュレータを
使った降圧器が一般的ではありますが、かさばる、テレメトリーとの相性が悪い、ノイズが出る等の欠点があります。

ですが、こちらのドロッパーはダイオードに順方向に電圧を掛けたときの電圧降下を利用したものですから、ノイズ
も出ませんし、バッテリーの電圧降下と比例した出力をします。



きむらクラフトでは長年ハンドランチグライダーの電源にCR2を二本直列にした物を使い続けていました。
 
6Vを供給してくれるので、小型サーボをシャキシャキ動かすのに重宝していました。 Lipo化の波も1セルでは
今までの性能を維持出来ず、また昇圧、降圧レギュレーターも不安があり使用してきませんでしたが、これで
きむらクラフトもLipo化に踏み切ることが出来ます。


 

使用するダイオードは汎用シリコンダイオード、1N4007で秋月電気で購入しました。 20本入りで100円です。
このダイオードは一本当たり0.7V程度の電圧降下をしますので、3本直列でほどよい電圧となります。

ハンダ付けはちょっとコツが要ります。



図のように結線してあります。



コネクタケーブルと一緒にシュリンクチューブで被覆して出来上がりです。



用意したバッテリーは2種類。 DUALSKYとTURNIGYの物で、どちらも容量は300mAHで充電は2Cまでです。
サイズは若干TURNIGYの方が小さいです。


 

約17gのバッテリー、Lipo2セル300mAH物とセットで計って19gです。


 
電圧を測定すると約5.6Vで安定しています。



機体に搭載してみました。 実験台はきむらクラフトの所有機では一番電気を食うGecko号です。 コードがちょっと
太くなっただけの様な物ですので、搭載も容易です。



搭載例 Blaster3



投げて下ろしてを繰り返し、20分フライトさせた後の充電の様子です。 2C充電が可能なバッテリーですので
0.5Aで充電して、80mAH、13分程度の充電でした。

1時間は飛ばせそうです。



充電器も一工夫。

親電源に3セル2200mAhのLipoを使い、充電器ケース内に納めました。 シールドバッテリーを持ち歩く必要が
ありません。


 
若干ダイオードの発熱が見られたので温度を非接触温度計で測ってみました。 外気温10℃で35℃程度まで
上がっていました。 このダイオードの規格では70℃過ぎまで特性が安定しているとありますので、触れる限りは
大丈夫のようです。


  
機体名 使用サーボ 使用受信機 1時間の消費量(約)
Gecko Hitec HS-5035HD*2 + FUTABA S3154*2 FUTABA R6106HFC 240mAh
Stoble V3 Hitec HS-5035HD*2 不明デジタルサーボ*2 FUTABA R6106HFC 270mAh
Validol Hitec HS-5035HD*4 FrSKY TRF-4B 180mAh
Chili Hitec HS-5035HD*2+MKS DS6100*2 FrSKY TRF-4B 390mAh
Blaster3 SC Hitec HS-5035HD*4 FrSKY TRF-4B 150mAh
Brko Hitec HS-5035HD*4 FUTABA R6106HFC 150mAh
Vortex Hitec HS-5035HD*2 HS-5045HD*2 FUTABA R6106HFC 160mAh
Snipe Hitec HS-5045HD*2 KST DS245H*2 FrSKY TRF-4B 140mAh
SAL4 Hitec HS-5035HD HS-35HD HS-5045HD*2 FUTABA R6106HFC 150mAh

実際に飛ばした時の消費量です。 

 


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