BlasterAD(3号機) 尾翼の交換


きむらクラフト3機目のBlaster、 ADと名付けられたこの機体は、Blaster2が発売された後にシャーレの芯材を
それまでのバルサからロハセルに変更して、水平、垂直尾翼をBlaster2と同じフォーム製の物がセットされた
機体です。

その後、Blaster3が発売され、主翼の平面形、翼型が同じなのに何故か違う飛びのフィーリングが不思議に
感じていました。

 

BlasterADとBlaster3の胴体をを主翼前縁あたりを揃えて置いてみると、違いの原因が判るような気がします。
下のBlaster3の方が、テールが短くなっています。

このほかにも、水平尾翼の小型化やブームの強度UP等の差はありますが、テールボリュームの軽減が効いて
いるのは間違いないようです。

 

BlasterADのブームを切り詰めるのはちょっともったい無いし、度胸も無いのですが、たまたま揃った尾翼を
比べてみました。

フライングテールの取り付け穴を合わせて重ねてみています。 一番下がノーマルのBlasterAD、Blaster2共通
の尾翼、中間が自作したBlaster用の尾翼、一番上がBlaster3用の尾翼です。
見た目でも大きさの差が一目瞭然です。

ソフトを使って調べた面積は、

オリジナル 約2.9dm2
自作 約2.63dm2
B3用 約2.23dm2

となっていて、B3の尾翼はオリジナルの約76%、自作尾翼の約86%の面積しかありません。 さらに取り付け
位置も前進しているのです。

Blaster AD
水平尾翼面積(dm2) 主翼面積 水平尾翼モーメント(cm) 平均翼弦(cm) 水平尾翼容積
2.63 23.5 67.5 15.77 0.4789
Blaster 3
水平尾翼面積(dm2) 主翼面積 水平尾翼モーメント(cm) 平均翼弦(cm) 水平尾翼容積
2.23 23.5 65 15.77 0.3910
実際の数値で比べると、水平尾翼容積はこんなにも違います。

元々、Blasterは大きな水平尾翼容積で、ピッチング方向の安定感のある飛びが売りの機体でしたが、Blaster3
で大きく方向転換をしたようです。
飛びのスタイルもBlaster3の物の方が受け入れられたようです。


Blaster AD
水平尾翼面積(dm2) 主翼面積 水平尾翼モーメント(cm) 平均翼弦(cm) 水平尾翼容積
2.63 23.5 67.5 15.77 0.4789
Blaster AD 尾翼B3
水平尾翼面積(dm2) 主翼面積 水平尾翼モーメント(cm) 平均翼弦(cm) 水平尾翼容積
2.23 23.5 68.5 15.77 0.4121
ちなみに、BlasterADにBlaster3の尾翼を取り付けるとこんな感じの数値になります。
テールモーメントの長さが効いているので、Blaster3と同じ数値にはなりません。
 

となれば、早速交換して飛ばしてみるのがきむらクラフト流です。 長万部航空機さんにはBlaster3用の水平
尾翼が補修部品として販売されていますので、購入して取り替えてみました。

ランチの振り抜き自体は殆ど差はありません。 垂直尾翼がそのままなので当然と言えば当然ですね。
ただ、ランチ高度は明らかに高くなっています。 

それに、飛行時の抵抗も少ない感じがします。  風に対する進入性も良くなった感じがします。


尾翼を取り替えてから色々なシーンで飛ばしてみましたが、風の強いとき等は特に威力を発揮するようです。
重量もありますが、その重さが上手く活かされているように思えます。


BlasterADやBlaster2をお持ちの方、試してみる価値はあると思いますよ。

  


[戻る]